1986
1986
1986年6月3日、創業者である阿部秀司(1949~2023)が、ROBOTを設立しました。はじまりは、恵比寿の駅前に今もある三恵8ビルの小さな一室で、社長1人、社員1人からスタートしました。広告の企画事業を開始し、その後TVCMとグラフィックなどの制作領域を広げ、企画制作会社として事業を拡大していきます。設立以来、プロデューサーを核とした制作システムで、TVCM制作の企画・演出・撮影から編集に至るまでの全プロセスを手がけています。創立以来、5回の引っ越しを経て、ずっと恵比寿を拠点としています。ROBOTは、この街に育ててもらいました。
1989
企画開発部を併設。映画、TVドラマなどのエンタテインメントコンテンツ分野での企画制作事業を開始しました。企画開発部は、のちにコンテンツ部として事業を拡大していきます。
1994
フジテレビ番組スポット「STRAY SHEEP」の放送がスタート。アニメーション作家を中心にした“ROBOT CAGE”は、商品、企業、イベント用のマスコットキャラクターから、映画、アニメーション番組における登場キャラクターまで、様々なジャンルのキャラクターの企画・開発や、テレビ番組、TVCM、出版など幅広くアニメーション作品を制作しています。
1994© Fuji Television Network, Inc.
1995
1995年公開の「Love Letter」を皮切りに、ROBOTは映画製作に取り組んできました。その後、日本映画が復活を遂げて急成長する中、才能ある監督を社員に擁しプロデューサーとチームを組む手法により高いクオリティを実現。日本映画界の成長の一翼を担って参りました。以来、100作以上の劇場用映画を手がけています。また早くから、製作出資にも取り組んでおり、ビジネスとしての映画製作を意欲的、多面的に展開しています。
1995イチロニッサン キャンペーン撮影風景
1997日本ビクター(当時) キャンペーン撮影風景
1998
1998年に公開された「踊る大捜査線 THE MOVIE」は、観客動員数700万人、興行収入101億円を記録し、当時の日本実写映画興行史上歴代3位という驚異的な成績を残しました。そして、劇場版第2弾となる2003年公開「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の観客動員数1260万人、興行収入173.5億円は、それまで20年間破られることがなかった日本実写映画の動員及び興行収入記録を塗り替え、そして、未だに日本実写映画興行収入記録の頂点に君臨し続けています。
2000Do you have a honda?
NSX編撮影現場
2002
ROBOTは、携帯電話向けのコンテンツ開発にいち早く取り組み、制作したパズルゲーム「iズーキーパー」はi-modeパズルゲームサイトにおいてNo.1の会員数となりました。これまでに企画・開発したゲームは150本以上。広告主のブランドでゲームをつくるアドバゲーム制作など、広告プロモーションでも数多くのゲームを制作してきました。
2002©KITERETSU
2003
2003年、ROBOTは映像技術サービス大手、株式会社IMAGICA(現:株式会社IMAGICA Lab.)と合弁で株式会社バディーズを設立。IMAGICAの持つ映像制作技術とROBOTのクリエイティブ・ノウハウを最適に融合し、ブロードバンドをはじめ、次世代メディアに向けたデジタル・エンタテインメント・コンテンツの企画・開発・販売を行う事業を開始しました。
ROBOTのWEB制作チームはインターネット創成期から、総合クリエイティブプロダクションのWEBチームとして、デザインやユーザビリティの高いWEBサイトの制作で評価を得ました。2003年には劇場長編映画「KILL BILL」のティザー、TVCM、グラフィック、WEB、各種キャンペーングッズなど一連のキャンペーン制作を行いました。プロモーション全体に統一感が生まれ、結果として世の中におおきな印象を与えることができ、制作したWEBサイトは、第2回東京インタラクティブ・アド・アワードのインテグレーテッド・キャンペーン部門で銅賞を受賞しました。
2005
2005年3月、ROBOTが制作したCGアニメーション「カプコン 鬼武者3オープニングシネマティクス」が公開され、第8回文化庁メディア芸術祭のエンタテインメント部門で最優秀賞を受賞しました。
2005年11月ROBOTが企画・制作を行った劇場長編映画「ALWAYS 三丁目の夕日」が公開。興業収入35億円のヒットを記録し、報知映画賞、毎日映画コンクール、ブルーリボン賞など様々な映画賞を受賞、第29回日本アカデミー賞では12部門で最優秀賞を受賞しました。
2005©Hikita Chisato
2006
2006年、ポストプロダクション企業の最大手であるイマジカ グループと経営統合を果たします。株式会社イマジカ・ロボット ホールディングスを持株会社とし、企画から完成まで映像制作の全プロセスを業態とする企業グループを形成。その中核企業としてグループの一翼を担い、映像コミュニケーションの新たな価値創造につとめています。
2009
ROBOTは、CM、映画、番組などあらゆるジャンルの映像作品を多数制作する傍ら、常に上質のオリジナル短編アニメーションの制作にも力を注いできました。2009 年、短編アニメーション「つみきのいえ」で第81 回米国アカデミー賞にて短編アニメーション賞を受賞しました。アカデミー賞授賞式の中継は、エントランスのカフェスペースに集合して視聴し、受賞の瞬間をみんなで喜びを分かち合いました。ほかにも仏アヌシー国際アニメーション映画祭(最高賞・ジュニア審査員賞)、第12回広島国際アニメーションフェスティバル(ヒロシマ賞・観客賞)、第12回米LA SHORT FEST(Best Animation)など、国内外の映画祭で20を超える賞を獲得しました。
2010
代表取締役社長に加太孝明が就任。阿部秀司は創業者・顧問に就任しました。
リーマンショックで激減した広告の海外ロケが少し増え始めたのもこの頃です。ブランドのイメージに沿ったロケーションを求めて世界中で撮影を行っていました。
2011つながるのうた
2010© Fuji Television Network, Inc.
2014
王子ネピアが行う森林保全活動をメッセージングするブランドムービー『Tissue Animals』を制作。王子ネピアのサステナブルな森林保全活動を通した紙づくりを伝えるメッセージを、ティッシュ1枚が変形し、それをコマ撮りしていくというアイデアで表現しました。 本作で2014年6月、アヌシー国際アニメーションフェスティバルのコマーシャル部門にて最優秀賞を受賞。
富士重工業㈱本社移転に際し新宿エリアへの感謝を込めた映像コンテンツをグループ会社のP.I.C.S. と共同制作しました。
通常のプロジェクションマッピングと異なりビルの窓をスクリーンにして建物内部から映像を投影するというリアプロジェクションマッピングという手法を採用しました。ビルの窓168枚、4 階から9 階まで一枚ずつスクリーン貼り合計66 台のプロジェクターを同期させて映像を投影しました。
2014©nepia
2014SUBARU "Our gratitude to the Shinjuku area" Projection Mapping
2015
2014年に公開され興行収入87億円を記録し、同年邦画興行収入1位となった「永遠の0」が、第38回日本アカデミー賞にて、最優秀作品賞など8部門で最優秀賞を受賞しました。
TBS×WOWOW共同製作ドラマ「MOZU」シリーズが、第43回国際エミー賞の連続ドラマ部門にノミネートされました。
また、熊本県合志市との共同プロジェクトとして「市民作家100人の育成」と「市民作家による地元の魅力発信」を目標に掲げた、「合志市クリエイター塾」がスタート。その後、青森県六戸町と藤崎町、和歌山県紀の川市も加わり、日本全国へ輪を広げながら活動を継続しています。
アイスランドロケ
2016
2016年、ROBOTはVR事業に参入しました。プラットフォームへのコンテンツ配信だけでなく、商業施設に対し新たなVRシステムを導入する事業を展開。2017にはオリジナル作品「ABAL:DINOSAUR」を発表しました。
2019
体験型デジタルエンタテインメント「さかなクンと秘密のラボ」を企画・制作。物語性のある空間演出と最新の映像テクノロジーを融合させた新感覚の“超没入型ギャラリー” として、サンシャイン水族館を始め、全国の会場でイベント展開しました。デジタルディバイスを使用した体験型コミュニケーションやインタラクティブなコミュニケーションコンテンツを手がけることも多くなってきました。
2019©Xpark
2020
新型コロナウイルス感染拡大に伴い緊急事態宣言が発令。世の中に大きな不安が広がる中、ROBOTと行定勲監督がタッグを組み、A day in the home Series第1弾「きょうのできごと a day in the home 」、第2弾「いまだったら言える気がする」を4月24日からYoutubeで公開。ボランティア出演に名乗りを上げたキャスト陣と共に、完全リモートでショートムービーを制作し、「お家にいようよ」というメッセージをエンタテインメントに昇華して伝えました。
12月には、Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」が全世界配信され、日本国内の視聴回数に基づく総合TOP10で1位を獲得、また韓国、台湾、香港、タイなどアジア諸国に加え、フランス、ドイツ、イタリアなどヨーロッパ諸国、サウジアラビア、モロッコ、ジャマイカなどの世界約40ヵ国・地域で総合TOP10入りを果たすなど、配信後28日間で、全世界で1,800万世帯に視聴されました。
また、日本と韓国のIP(小説・コミック・戯曲等)コーディネート業務を目的とした専門チーム「Japan-Korea IP Coordinate Team(通称J-KIP:ジェイキップ)を設立。韓国映画「殺人の告白」の日本映画化「22年目の告白ー私が殺人犯ですー」や、ROBOT制作の日本映画「リトル・フォレスト」の韓国映画化など、日韓両国のIPコーディネート実績を着々と増やしています。
© 麻生羽呂・小学館/ ROBOT
2022
加太孝明が代表取締役社長を退任。新たに長瀬俊二郎が就任しました。
2023
12月11日、ROBOT創業者・顧問の阿部秀司が逝去。デビュー作「ジュブナイル」から全作品プロデューサーとして携わってきた山崎貴監督の最新作「ゴジラ-1.0」公開後、間も無くのことでした。この作品が、映画プロデューサー阿部秀司として最期の作品となりました。
2023 SPY×FAMILY © 遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY 製作委員会 『SPY×FAMILY』Season 2 エンディングアニメーション制作時の検証BOX
2024
第47回日本アカデミー賞において、「ゴジラ-1.0」が作品賞、助演女優賞など計8部門で最優秀賞を獲得。さらに、第96回米国アカデミー賞にて「ゴジラ-1.0」が視覚効果賞を受賞。同賞受賞は邦画・アジア映画として史上初の快挙となりました。
2009年「つみきのいえ」での短編アニメーション賞受賞以来、2つ目のオスカー獲得に、ROBOTは沸き立ちました。
この誇らしいニュースを励みに、私たちROBOTは、創業者・顧問の阿部秀司が定めた経営理念「エンタテインメントを通じて、勇気と希望を社会に与えていく会社」であり続けるべく、新たなコンテンツの創出に邁進してまいります。
©2023 TOHO CO., LTD.
『ゴジラ-1.0』現場写真